母のような人達の支えになりたい
大学では社会福祉士を目指していました。目指すきっかけは高校生だった時に母がガンで亡くなったことでした。母は緩和ケア病棟に入院していましたが、そこで私は病院のソーシャルワーカーの人とお話する機会があって、こういう職業があるんだと知りました。母は結局病院で亡くなりましたが、それまでは「家に帰りたい」「家族と過ごしたい」と話していました。それが心に残っていて、将来は母のような人達の支えになりたいと思うようになり、社会福祉学科のある大学に入りました。最初に就職したのは大学病院で、ガン末期や重症の患者さんたちが退院・転院できるような手配などをしていました。その中で、患者さんが退院後はどうやって過ごされたのかとか、納得して最期を迎えられたのかとか気になっていたんです。それなら訪問診療をやろうと思い、ここへ転職しました。